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出張者のエンゲージメントを高める:出張管理プログラムが成功するために必要なこと

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「出張者のエンゲージメント(訳注:企業と出張者の関係性)への投資は、出張体験を良くするだけでなく、企業関係の基盤も強化します。」
マーク・クスキエリ、UBS グローバル トラベル マネジメント部長


どの企業にとっても、出張者とのエンゲージメントは出張プログラムの成功に欠かせません。 出張先が米国内であろうと、ヨーロッパの都市であろうと、オーストラリアであろうと、コスト削減、規程遵守の強化、企業の安全管理の改善が可能になります。


いまだにかなりの割合の人が、規程違反で予約しています。出張者の意識と規程順守の間には大きな乖離があります。出張者と関わることで、これを克服することができます。


出張プログラムへのエンゲージメント - なぜ、誰と、どのように
この記事では、出張者とのコミュニケーションがなぜ重要なのか、誰とどのようにコミュニケーションするべきなのかについて説明します。


オンライン予約ツールへの誘導
出張を予約する人とコミュニケーションをとる最もシンプルな方法は、一つの方法にこだわることだと思うかもしれません。例えば、オンライン予約ツール(OBT)です。 結局のところ、出張者はOBTを使って予約すべきなのです。 問題は、ほとんどの出張プログラムはたくさんの選択肢を提供しており、出張者に規程外で予約するチャンスを与えてしまっています。 出張者は(間違った認識によって)ネット予約の方が安い、ロイヤリティポイントを集めるにはそれしか方法がない、などの思い込みのために、既定の方法以外で予約してしまうのです。


規程を順守した予約には他にも利点があります。 安全管理義務の向上、経費管理の改善、二酸化炭素排出量の削減などです。さらに、規程外での予約は企業レート交渉の対象にはなりません。 また、旅行管理会社(TMC)のサポートも受けられなくなります。


誰と話すべきか - そして何が出張者の心を動かすのか
出張者と効果的にコミュニケーションを取るには、出張者がどのような人物であるかを理解する必要があります。出張者の行動はすべて同じではないため、出張者の属性や役割を考慮する必要があります。行動科学によれば、同じ情報提供者からの同じ情報であっても、人々の反応はさまざまです。出張者についてより深く知ることができれば、より効果的なコミュニケーションが可能になります。


何を話すかではなく、どのように話すかが重要
今日、私たちの脳は毎秒数百万の情報を処理していますが、平均して、私たちは一度に50の情報しか認識できません。そのため、私たちは最も新しく、最も関連性の高い情報に集中すべきなのです。


フォン・レストルフ効果とは、私たちは目立つものに注意を払うという心理効果です。例えば、違う色や違う角度などです。


相手の注意を引く
写真は重要です。なぜなら、私たちはテキストを読むよりも、視覚的なイメージの方が約6万倍も速く処理できるからです。人々が質問する時は、「私に何の得があるのか?」を知りたいのです。ですから、あなたのメッセージがそれに関連したものであることを確認してください。また、相手の名前を使うことで、いっぱいになったインボックスの中でも受信者の目を引くことができます。


権威バイアスは、誰が情報を発信しているかによって、その情報に価値を見出すことを証明しています。私たちが認知している、あるいは尊敬している人物であれば、私たちはその情報に不釣り合いなレベルの注意を払います。


どのような出張者か?
人口統計は重要ですが、より直接的でインパクトのあるコミュニケーションを推進するための素晴らしい方法は、組織内の職種や出張者のタイプを理解することです。 コスト、環境への配慮、出張や仕事に費やす時間は、所属するグループ内に分散しています。


出張頻度の高い人
出張頻度が高い(一般的に国際的な仕事)
通常、出発間際に予約する
幅広い目的地への出張が多い(例:ロンドン、ニューヨーク、ドバイ、香港)
出張が自分の役割やアイデンティティの必要な部分である
出張の成功がモチベーション、トラベルオペレーターの信頼性を非常に重視する


オフィスが拠点の人
年に数回しか出張しない
選択肢を検討する時間が長い
出張規程や旅行の「常識」にあまり詳しくない
出張が中断される可能性が低い
リスクへの関心が低い


会議参加目的の出張
出張や新しい文化にあまり慣れていない
予約時に同僚の影響を強く受ける可能性がある
会議主催者の方針と指導が必要


新入社員(または出張が初めて)
以前は国内のみで勤務していた
出張規程や手続きにあまり詳しくない


人はそれぞれ違います
これらのペルソナは人々を分類し、効果的にアプローチするのに役立ちますが、彼らがそれぞれ個人であることも忘れてはなりません。皆、それぞれ異なる個性を持っています:


社会的背景 - 誰もが出張の専門用語に精通しているとは限らない
学歴 - イギリスの平均読書年齢は9歳
文化的背景 - 英語が母国語でない場合もある。すべての表現が通じるとは限らない。


このようなことを念頭に置いて、コミュニケーションを明確、シンプル、かつ入手しやすいものにすることが重要です。


コミュニケーション手段の選び方
今日、出張者はどこからでも情報を得ることができますが、コミュニケーションの手段を選ぶことは非常に大変です。主にブロードキャストとエンゲージメントの2種類があり、それぞれ長所と短所があります。
いくつか例を挙げましょう:


ブロードキャストタイプ
メルマガ
イントラネットとSharePointサイト(訳注:Microsoftの提供するドキュメント管理ツール)
ポッドキャストとビデオ
ノートパソコンの壁紙、待機画面、オフィスのテレビ、エレベーターの広告
コンテンツ管理システム


ブロードキャスト/エンゲージメントタイプ
顧客関係管理(CRM)ニュースフィード
ZoomやTeams


エンゲージメントタイプ
対面セッション(オンライン含む)
ソーシャルチャネル
WhatsApp やチャットボット


タイミングがすべて
コミュニケーションの際、タイミングを計り、定期的なペースを確立することは、信頼を築くために欠かせません。また、重要な連絡は必ずフォローアップし、出張者が重要な情報を見逃さないようにしましょう。


仕事のメールは、受信者が内容を処理する時間があるときに読まれる可能性が高いため、送信時間帯を考慮する必要があります。 コミュニケーションの種類と頻度は、あなたのブランドの一部となります。 連絡をしない出張管理チームよりも、待望のニュースを提供する出張管理チームになる方がよいでしょう。


簡単なまとめ
ペルソナ、コミュニケーションの手段、タイミングを理解するだけでなく、他にも重要なテクニックがいくつかあります:


物事はシンプルに
5語で十分なときに10語を使わない。 専門用語を避け、会話形式で話す。


相手にとって何が得なのか?
反応が欲しいなら、行動喚起を明確に強調する。


私たちは、送り手によって内容を評価する
知っている人や権威のある人からのメールは、より早く注目を集める。


関連性が高ければ高いほど注目を集める
常にパーソナライズし、ローカライズ(訳注:特定の地域などに受け入れられるよう適正化)する。


情報を入手しやすくする
情報は見つけやすく、理解しやすく、障害者を含む多様な読者が利用できるものでなければなりません。


実用的ないくつかのポイント
読みやすいフォントとフォントサイズ(最低12pt)を使用する。
長い段落は避ける 箇条書きにする。
黒と白のようなコントラストの強い色を使う。
画像を使用する場合は、説明分(代替)を追加する。
ビデオの場合は、字幕を使う。


改善を重ねる
コミュニケーションをより魅力的なものにするためには、フィードバックとテスト、学習、適応のアプローチが鍵となります。そのためには以下を行いましょう。


主要業績評価指標(KPI)を設定し、測定する
メールの開封率やクリック率など、定量的なKPIをモニタリングする
特定のグループへの分析やアンケート調査を通して、定性的なKPIを測定する。


出張者との対話方法については、ウェビナーをご覧いただくか、当社までお問い合わせください。


この文章は翻訳です。原文(英語)をご覧になりたい場合は、こちらをクリックください。


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