「環境・社会・ガバナンス報告書 -2020年までの進捗状況と今後の公約-」
ロンドン - 2021年4月22日 - 出張管理の世界的なビジネスパートナーであるアメリカンエキスプレス・グローバルビジネストラベル(GBT)は、環境・社会・ガバナンス(ESG)の年次報告書を発表しました。この報告書では、2020年における企業の社会的責任(CSR)に関する主要な優先事項と公約についての進捗状況が詳細に報告されています。
本報告書では、GBTがより良い未来を築くために、業界をリードし、従業員、取引先そしてお客様をサポートするという公約と決意を明確にしています。3つの分野における主要ポイントは以下の通りです。
環境と持続性(サステナビリティ)
気候変動は、世界経済と人間環境に深刻な影響を与えていますが、GBTはその問題解決の一端を担う機会を見出しています。2020 年に GBT は、サステナビリティに関する 3 つの重要な目標を掲げ、その環境戦略を明示しました。
- GBT は、お客様がサステナビリティに主眼を置いた出張プログラムを構築するための手法、ツール、サプライヤーとの関係を提供することで、環境に配慮した出張(グリーンビジネストラベル)の主要なサービス提供者としての地位を確立します。
- GBT は、2025 年までに、再生可能エネルギーを利用して業務上の排出量を 100% 削減してカーボンニュートラル(訳注:温室効果ガスの排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにする)を達成することで、模範を示します。
- GBT は、トラベルエコシステムに関わるお客様やパートナーと協力して、2050 年までに航空機のネットゼロカーボン(訳注:航空機の利用回数削減や再生可能エネルギープロジェクトを支援するなど様々な努力により温室効果ガスの排出を実質ゼロにする)を推進します。
ESG報告書では、GBTがグリーンビジネストラベルのために提供するサービスが5つの主要分野でどのように機能するかを詳細に説明しています。
- トラッキングとレポーティング: クライアントの温室効果ガス排出量の目標設定からトラッキング、レポーティングまでをデータ分析によってサポートし、戦略や意思決定に貢献します。
- 出張者の行動に影響を与える: 出張者がより環境に配慮した選択をするための出張者向けツールを提供します。2020年には、受賞歴のあるGBT独自の出張・経費管理プラットフォーム「Neo」に、航空機や鉄道のカーボンフィルター、ホテルのグリーンバッジやフィルター、電気自動車やハイブリッドカーの強調表示などのグリーン機能を追加し、さらに充実させました。
- グリーン購入: 出張、会議、イベントにおいて、お客様がグリーンコンテンツを購入し、持続可能なサプライヤーを選択できるようにしています。
- オフセットの促進: GBT はカーボンオフセットのプラットフォームを立ち上げ、クライアントやサプライヤーが高品質のカーボンクレジット(訳注:CO2排出権取引形態)を使用してカーボンニュートラルの公約を達成できるようにしました。当社の信頼できるパートナーは次のとおりです:Carbonfund.org Foundation、Carbon Footprint、Tasman Environmental Markets
- ネットゼロ航空の推進: GBTは、持続可能な航空燃料(SAF)と新たな脱炭素化ソリューションにより、低炭素の未来に向けて、業界レベルでシフトさせ、循環型経済の構築を支援しています。
GBT は、世界的にも最も重要な活動である「教育-危機の時代に学校へ戻ろう」を引き続き推進しました。パンデミックのピーク時には、16億人の子供と青少年が学校に通っていないと推定され、世界は教育の重要性を再認識しました。GBTは、ユニセフUSAとのパートナーシップを通じて、人道的緊急事態、極度の貧困、病気、災害などにより影響を受けている世界で最も弱い立場にある子どもたちの教育を守るための支援を行っています。
ソーシャル :多様性、公平性、包摂性(訳注:従業員がすべて平等に参画の機会を与えられていること)
パンデミック発生時に、GBTは従業員の健康と安全を守るための重要な対策を迅速に実施しただけでなく、2020年は多様性(ダイバーシティ)、公平性(エクイティ)、包摂性(インクルージョン)(DE&I)に大幅な追加投資を行いました。
- GBT は、グローバルな DE&I 機能を新設し、トーニャ・ヘンプステッドを多様性・公平性・包摂性担当ヴァイスプレジデントに任命しました。この機能の責務は、すべての従業員が必要な権限や手段を与えられ、GBT で成功する機会を得られるようにすることです。この機能の目的を支えているのは、地域のアンバサダーと、グローバルおよびローカルのリーダーシップグループです。
- その第一歩として、GBTは無意識の偏見に関する教育を実施しました。これは、職場での意思決定に影響を与える偏見についての認識を高め、包摂性と帰属意識の基盤を築くためのものです。
- 2020年、GBTは新たな従業員リソースグループ(訳注:組織の中で共通の特性や人生経験に基づいて職場で一緒に働く従業員のグループ)「Black Employee Network(BEN)」を創設し、「Women of the World(WOW)」と「League(LGBTQ+)」に加わりました。これら3つの新しい従業員グループは近々同様の社会活動を開始するでしょう。
- GBTは6年連続で、人権キャンペーンの企業平等指数において、LGBTQの平等を実現するための最良の職場として満点を獲得しました。さらに、4人のGBT従業員が「旅行業トップ50の女性」に選出されました。
- GBT は、EU が承認した 拘束的企業準則(業界をリードするプライバシー原則を遵守する選抜された多国籍企業に認められるプライバシー行動規範)に基づいて運営されています。
- GBT のリスク軽減戦略は、プライバシー、サイバーセキュリティ、事業継続性、危機管理に対処し、詐欺、テロリストの資金調達、マネーロンダリング、贈収賄、汚職に対抗します。
- GBT の内部統制環境の強さは、2020 年に試されました。世界的なパンデミックの初期段階で、GBTは危機に対処するためのフレームワークを提供するIMR(Incident Management Response)プログラムを発動しました。IMRプログラムには、企業リスクの自己評価、パンデミック対策計画、渡航勧告や政府規制、最新状況のトラッキング、現地オフィス再開手順などが含まれています。
GBTは、DE&Iを人事プログラムや規程に組み込むことで、包括的な文化と環境を創り出す旅を続けています。
ガバナンス(統治) リスク&コンプライアンス
GBT は、コンプライアンスを競争上の優位性と捉えています。業界をリードするリスク&コンプライアンスプログラムと強力なガバナンスフレームワークは、GBT の評判と従業員を守ると同時に、世界で最も規制の厳しい出張管理会社と取引しているという安心をクライアントに与えることができます。
CEOのポール・アボットは次のように述べています。「GBTは、旅行というものを、社会をつなぎ、繁栄を生み出す善の力として強く支持しています。だからこそ、ESGが組織の理念に組み込まれ、我々の行動すべてに反映されることが重要なのです。」
「世界的なパンデミックの影響に引き続き対処していく中で、当社は引き続き、従業員、クライアント、そして当社が事業を展開する世界の人々の健康と幸福をサポートすることに尽力していきます。」と述べています。
本報告書の全文はこちらからダウンロードできます。
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