「測定できるものは改善できる」という格言を聞いたことがあるでしょうか。この格言は、より持続可能な出張に関しても同じように当てはまります。世界中の企業が科学的根拠に基づく目標やネットゼロ目標に取り組む中、多くの出張管理担当者は出張の影響を管理・軽減するために自社のカーボン排出量を調べながら、スコープ3の排出量を深く掘り下げています。欧州連合の企業持続可能性報告指令を含む、世界中の最近の法規制の進展により、特定の企業に対してスコープ 1、2、および 3 に関する報告が義務付けられています。
グローバル・ビジネス・トラベル・アソシエーション(Global Business Travel Association)の2023年版報告書『The State of Climate Action in Business Travel』によると、企業の出張プログラムにおいて持続可能性は重要な検討事項となりつつあり、排出量の測定は出張管理担当者の大きな責務となっています。事実、
出張管理担当者の64%が出張プログラムからの排出量を追跡調査しています(2022年には55%)
また、出張管理担当者の70%は、出張管理会社が提供するデータを利用しています。
きめ細かく一貫性のある排出量データは、より持続可能な出張プログラムの推進に役立ちます
排出量データをどのように活用できるか考えたことはありますか?
以下についてお考えください:
持続可能性戦略 - 排出量データにより、追跡、報告、排出量目標の設定、長期的視点に立った出張規程の策定が可能になります。
出張者の選択に影響を与える - 予約時に排出量やサステナビリティに関する情報を提供することで、出張者がカーボン排出量の少ない選択をするよう促すことができます。多くのオンライン予約ツール(OBT)は、それぞれの選択肢の排出量に基づいてカーボン効率性の高い選択肢を選別し、フラグを立てる機能を備えています。当社のOBTの中には、排出量データに基づくマーカーを表示し、比較可能な場合は、航空と鉄道の排出量データを並べて表示するものもあります。
カーボンプライシング - 出張関連の排出量を特定することで、排出された炭素に金銭的価値を与え、フライト予約などの取引で手数料を適用することができます。手数料は、持続可能な航空燃料(SAF)、炭素補償、電気自動車などの持続可能なイニシアティブへの投資に使用される基金に充てられます。SAFに投資することで、ネットゼロ航空への道を加速させることができます。
カーボン補償 -努力の結果どうしても排出してしまう残余排出量を補償するために、カーボン補償に投資することをお勧めします。Science Based Targets イニシアチブは、企業が排出削減目標を超え、バリューチェーン(訳注:企業としての一連の事業活動)を超えた削減に投資することを推奨しています。独立機関によって認められた炭素基準に従って検証されたプロジェクトは、多くの場合、より広範な生態系、生物多様性、社会経済的利益を報告し、国連の持続可能な開発目標の推進に貢献しています。カーボン補償は企業の持続可能性戦略の一部であることが多いですが、脱炭素化に取って代わるものではありません。
上記のような理由から、カーボン排出量の測定が、排出削減、ひいては脱炭素化に向けた重要なステップであることがお分かりいただけると思います。ただ、計算方法を選択する際には考慮すべき点があります。詳しい説明が必要ですか?気候変動テクノロジーのリーディングカンパニーであるCHOOOSE社との共同執筆による、エアトラベルの排出量計算に関するホワイトペーパーをご覧ください。
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