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ニューノーマル時代に備えて今できること(パートII)~出張の再開に向けて宿泊プログラムを準備する7つの方法

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今後出張が再開した時に備えて企業の出張管理部署が宿泊プログラムを準備する際、出張者の安全を確保しながら最大の結果を得るために、見直しすることをお勧めする7つのポイントをご紹介します。


1. 企業の安全管理義務の漏れを補強
緊急事態が発生した時に出張者をサポートするには、まずは出張者がどこに向かっているのかを把握する必要があります。トラベルリスク管理の技術を利用することで、セキュリティチームは影響を受ける可能性のある出張者の居場所を迅速に特定して連絡を取ることができます。しかしながら、この技術を最大限活用するためには、出張者が宿泊先を含むすべての手配を会社指定の方法で予約する必要があります。そうすることで、すべての旅程情報を把握されている状態になります。出張者がホテルのサイトやオンラインの予約サイトを使って直接予約していた場合、企業は出張者の行動が把握できず、問題が起きる可能性があります。そのため、企業側の安全管理義務を強化する対策の大部分は、規程遵守を強化することにあります。

2. 状況に合わせた規程の改定と促進
新型コロナウィルスの拡大に伴い海外にいる従業員を本国に送還する取り組みが始まったとき、多くの企業が会社指定の予約方法以外で予約した出張者の居場所を探すのに苦労しました。このようなことを今後生じさせないため、一部の企業では、会社指定の方法で予約することを必須とする枠組みに移行しています。


会社指定の方法で予約することを義務化する形が自社に適していないと思われる場合でも、宿泊施設に関する規程の遵守は企業の注意義務に不可欠な要素であるため、規程に従うことが出張者にどのようなメリットをもたらすのかを一貫して伝え、彼らが抱いている可能性のある出張管理プログラムについての誤った認識を否定し、正しい方向性を示しましょう。例えば、出張者の中には、会社指定のツールを使って予約した場合、ロイヤリティポイントを獲得できないと誤解してホテルに直接予約する人がいますが、これは真実ではありません。ポイント提供を除外しているレートを使う場合を除き、ほとんどの会社指定のツールでロイヤルティポイントを提供しています。


また、GBTの提供する「Rest Assured Solutions」プログラムでは、宿泊施設の商品やサービスを網羅しており、Booking.comやExpedia、その他代替宿泊施設などの選択肢を含む200万件以上の物件を提供し、出張者のあらゆるタイプの嗜好を満たすコンテンツを用意しています(訳注:日本でも順次導入予定ですが、詳細は未定)。

3. サプライヤーとの関係と戦略を再検討
ホテルが宿泊客の再訪を促すために非常に低い宿泊料金を提供していることから、多くの出張管理担当者(トラベルマネージャー)は、今年中にプリファードサプライヤーと2021年末までの料金引き下げ交渉を計画しています。Global Business Travel Associationの助言を受けて、ホテルの提案依頼(RFP)を2021年まで延期している企業もあります。


Skiftの最近の記事によると、RFPを進めている出張管理・調達担当者の中には、利用数の多いホテルに対して、固定価格と変動価格の2パターンの料金を設定する「デュアルレートローディング」を求める場合があると書かれています。この2パターンの価格設定により、企業側は、固定価格による支出の上限があるという安心感が得られると同時に、価格が下がった場合でも変動価格による低い料金を利用することができるという、両方のメリットを享受することができます。調達担当者はまた、柔軟なキャンセルやリファンドポリシーなど、現状に適した他の有利な条件を交渉している場合もあります。

4. ホテル滞在に関する出張者側の準備
企業が出張を再開する場合、出張者は安全性と衛生基準の高いホテルに宿泊したいと考えるものです。施設全体で一貫した基準を採用していることが宿泊者の安心につながるため、宿泊施設に、実施している清掃・衛生対策や、宿泊客の安全を優先するために何をしているのかを聞いてみましょう。


例えば、ヒルトン(和訳記事)では宿泊客が非接触で様々なことができるようにしています。チェックイン、客室のドアを開ける、部屋の温度、照明、テレビの操作を、アプリで全て完了できるようになっています。マリオットは、病院グレードの消毒剤を使用した静電スプレーを使用して表面を消毒しています。紫外線消毒技術を採用し始めたホテルもあります。


また、物理的なクレジットカードの必要性をなくすために、非接触型の支払い技術を利用することを検討するのもよいでしょう。GBTの提供しているVirtual Payment ExpertÔソリューションをご利用いただくと、安全なバーチャルカード番号を使用して、デジタルで宿泊施設へ支払いを済ませることが可能になります(訳注:日本でも順次導入予定ですが、詳細は未定)。

5. 新しいニーズに合わせたサービスとテクノロジーの再設計
会社指定の予約方法以外で従業員が予約した時のリスクを減らすために、企業は宿泊規程遵守を促進するためのサービスやテクノロジーに力を入れています。規程違反の予約に自動的にフラグを立てる事前承認技術を利用することで、規程違反の出張を簡単に防ぐことができます。オンライン予約ツールをご利用いただくと、カスタマイズされた通知を作成し、ツールのアルゴリズムを利用してプリファードサプライヤーを優先的に表示することもできて非常に便利です。


また、GBTで無料提供しているTrip Recommender™ソリューションもぜひお試しください。このツールは、フライト予約のみでホテルを予約していない出張者へ自動的にメッセージを送信し、出張者の過去のパターンや好みに基づいて宿泊先の選択肢を提示します。そしてその宿泊先は3クリックで予約できるのです。このようにして自然とホテルを予約したくなる気持ちを高められます(訳注:日本でも順次導入予定ですが、詳細は未定)。

6. 宿泊プログラム価値の再定義
コスト削減と効率性を重視する傾向が強まる中、可能な限り利用者を一定のホテルに寄せて支出を最適化するために、企業はパートナーとする宿泊施設の見直しを慎重に行っています。


宿泊プログラムの価値は、コスト削減以外の要素によって定義されることが多くなってきています。2021年に向けて、調達担当者はコストの抑制と同時に安全面やセキュリティの向上の両方に重点を置くようになるでしょう。これは、ホテルと協力して急な変更にも対応できるように、より柔軟なキャンセルポリシーを導入したり、清掃基準を強化したホテルブランドを選択したりすることを意味します。さらには、感染リスクを軽減するために、通常は法人料金に含まれている朝食ビュッフェを中止した場合、「グラブ・アンド・ゴー(訳注:手に取ってすぐに持っていける)」のような代替の選択肢を提供するなどの対応も考えられます。そうでない場合は、調達担当者は料金の引き下げを交渉することになります。

7. データとレポーティング能力の評価
企業は、ホテルがフライトと共に予約され、企業における安全管理義務の目標を達成するサポートをしているかどうかを確認するために、レポーティングツールの徹底的な評価を行う必要があります。信頼できるデータ分析ソリューションを利用することで、出張管理者は、個々の出張者レベルに至るまで漏れの原因を迅速に特定できるため、問題に正面から取り組むことができます。また、ビジネスユニットのリーダーとデータ分析レポートを共有することで、各リーダーはコンプライアンス違反を認識し、違反者を直接フォローアップすることができます。


今後数か月間、宿泊施設のデータはますます重要になるでしょう。なぜなら、企業は宿泊数の確約や予算策定に向けて、出張状況や価格変動を把握する必要があるからです。個別の状況に合わせた宿泊施設に関するアドバイスやトレンド予測のお手伝いが必要な場合は、GBTにお気軽にお問い合わせください。


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